「コスモスと富士山」 久米 恵子
この方は他にも数点応募されていたが、いずれもレベルが高かった。一点ではなく、複数見るとおのずとその人の写真のレベルがわかるというは面白い。
富士写真はこれまで膨大に撮られているがなぜかいずれも“男写真”である。どうやら富士写真は圧倒的に男の世界らしい。そういう意味では女性の撮った富士写真というのは珍しく、この写真もいかにも女性が撮った柔らかさと、母性すら感じさせる優しさがある。そういう意味では数ある富士写真の中では特異な写真である。
富士写真が男世界であるのは“日本一”とか“巨大”とかあるいはそこには暗黙の男根信仰のようなものも感じられ、下手をすれば敷衍して“大日本帝国万歳！！”という風にならないとも限らない危うささえある。
その意味においてこの女性の視線で撮られた“決して戦争などには向わない”明媚な富士は貴重である。
富士写真はこれまで膨大に撮られているがなぜかいずれも“男写真”である。どうやら富士写真は圧倒的に男の世界らしい。そういう意味では女性の撮った富士写真というのは珍しく、この写真もいかにも女性が撮った柔らかさと、母性すら感じさせる優しさがある。そういう意味では数ある富士写真の中では特異な写真である。
富士写真が男世界であるのは“日本一”とか“巨大”とかあるいはそこには暗黙の男根信仰のようなものも感じられ、下手をすれば敷衍して“大日本帝国万歳！！”という風にならないとも限らない危うささえある。
その意味においてこの女性の視線で撮られた“決して戦争などには向わない”明媚な富士は貴重である。
講評 審査 写真家 藤原新也
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