写真家・関東本部委員 熊切大輔 氏
講評 (敬称略)
○優秀賞「緑水の中で」
鳥がダイナミックに羽ばたく姿も良いですが、静かな姿が画になる時もあります。緑豊かな川の柔らかい水面を優雅に歩く姿はその静けさを感じられるようです。光線も美しくシンプルながら自然の美しさをしっかりと表すことが出来ました。
○朝日新聞社賞「夏雲」
気持ちの良い夏空の下、大木が優しい日陰を作っています。木陰の中で、子連れの女性が美しい花を見つめて立ち尽くす様はなんとも画になります。この木の存在感をあえてセンター配置し力強い構図に仕上げ、どっしりとしたバランスを作り出しています。
○全日本写真連盟賞「天に伸びる」
上野動物園がアフリカに見えました。余計な建物や造作物を入れずに、フォトジェニックなバオバブの木と一頭のキツネザルだけを切り撮ったところに潔さを感じます。モノクロームの仕上げも演出として効いています。
○東京都本部長賞「紅に染まる」
庭園の紅葉が始まり湖面を赤く彩っています。和傘を指した二人はそんな景色にとてもマッチしています。傘の円がデザイン的に効いています。傘の向こうの二人の表情を想像で魅せる、後ろ姿だから余計画になる表現が出来ています。
○アサヒカメラ賞「空、踊る水」
噴水などの水は本当にフォトジェニックですが、捉え方によってはシンプルすぎて面白みに欠けることもあります。そこにどんな光が絡んでいるのか、どんな背景なのか。条件が揃って初めて、本作品のように成立するのです。
○高校生以下賞「新しい世界へ」
イナゴから成虫へ。次のステップへ進んでいくさまは学生のそれと似ています。若々しい緑のなか力強く羽根を伸ばすさまは、この後空を威勢よく飛んでいく姿を想像させてくれます。小さな世界を力強くしっかりと収めることが出来ました。
コンテスト発表
last update 2020.12.09
■入賞・入選者(敬称略)
●東京都都議会議長賞(優秀賞) 緑水の中で 中西美那子(東京都)
●朝日新聞社賞 夏雲 一瀬富左男(埼玉県)
●全日本写真連盟賞 天に伸びる 白石幸伸(東京都)
●東京都本部長賞 紅に染まる 柴田勝彦(神奈川県)
●アサヒカメラ賞 空、踊る水 田丸ハルヒコ(茨城県)
●高校生以下賞 新しい世界へ 西村洋子(東京都)
●特選1 ダイヤモンド富士 佐々木美由紀(東京都)
●特選2 銀座で黄葉 下新原義弘(埼玉県)
●特選3 初夏のさえずり 宮崎雅代(埼玉県)
●特選4 水浴びタイム 岩瀬昌子(東京都)
●特選5 都心の夜 藤澤仁(東京都)
●入選 虹の雫 鄒敏俐(東京都)
●入選 ぽかぽか陽気 中村タマエ(東京都)
●入選 空中給油 岡本洋三(東京都)
●入選 人と共に生きる 又賀義信(埼玉県)
●入選 喜び勇んで 戸津井直次郎(埼玉県)
●入選 天高く 上村篤治(神奈川県)
●入選 夏空に生きる 佐藤充良(東京都)
●入選 そびえ立つ 吉田義一(埼玉県)
●入選 残照 下山田昌子(東京都)
●入選 湯島の女坂 青木洋(東京都)
●入選 新学期 三宅清償(埼玉県)
●入選 人間関係 横井新(千葉県)
●入選 不揃いな合唱 長部忠夫(埼玉県)
●入選 蓮の盛衰 島田章二(東京都)
●入選 クライマックス 有馬良江(東京都)
●入選 里の春 若山一朗(埼玉県)
●入選 都会のオアシス 船橋照貴(神奈川県)
●入選 御存知縁故の江戸桜 堀内彰(東京都)
●入選 変容の木 長谷川護(東京都)
●入選 愉快な仲間達 淡島千惠子(東京都)
●入選 春の雪 田所俊一(東京都)
●入選 枝嫋やかに 大和かすみ(東京都)
●入選 シングルマザー 立川明(神奈川県)
●入選 憩う 金子昌子(東京都)
●入選 曲芸 矢場岩男(東京都)
●入選 木陰の語らい 見富昌信(埼玉県)
●入選 雪の森 於保好美(東京都)
●入選 プラタナスの下で 一ツ谷美代子(神奈川県)
●入選 黄葉のカーテン 松浦昭子(千葉県)
●入選 孤り 佐久間俊輔(東京都)
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