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わたしの富士山写真コンテスト


「第1回深良用水祭」 山田 茂幸
「第1回深良用水祭」 山田 茂幸
自分もAKB48の大島優子を故郷まで連れて行って撮っていながらこういうのは不謹慎だが、明けても暮れてもガキどもの踊りと歌がなければ終わらない平成ニッポンの“ロリータ逃避傾向”には辟易する。
その意味で後ろ(ケツ)側から撮っている淫靡な視線も含め不快な写真(笑)である。しかしそのガキどもの肢体の向こうに一瞬見えた富士は“救い”である。踊るガキ、茶髪の主婦、ひしめく暑苦しい人口過密、淫靡な視線、これら“俗界”の綾織りの向こうに見える富士は清らかさをいや増している。
ただし、作者が少女のケツを撮ろうとして、その向こうにたまたま富士が写ったのか、自分の煩悩を相殺するかのように富士に救いを求めたのかは不明だが、そこの富士が厳然として写っていることには変わりはない。それが無意識さえ写る写真のすごさでもあると言える。
講評 審査  写真家 藤原新也
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